2017-08-29

日記20170829

大学のとある課で職員をしている。
諸事情で、ある教授を秘密裏に毒殺することが課内で決定された。
当然バレたら大変なので、極めて密やかに計画を立てていく。

ある日、一人の男子学生が課に訪ねてきた。彼とは普段、世間話をする程度の仲である。
曰く、高性能のボイスレコーダーを買ったので自慢しに来た、とのこと。

ボイスレコーダーにイヤホンを挿して、予め録音してきたという音源を聴いてみる。そこに録音されていたのは、一般的なボイスレコーダーの用途で想定される「声」ではなく、「歌」だった。複数人の子供たちが歌う、古いわらべ唄のような歌で、曲調にどこかおどろおどろしさ、というか、居心地の悪さを感じる。

歌詞をよく聞くと、我々の計画内容を暗に示唆する内容だということに気が付いた。

いい音質だねえ、とか言いながらポーカーフェイスを装うが、背中にじっとりと汗をかいているのを感じる。人を殺めることに対する後ろめたさは最後まで起こらなかった。