2017-08-29

日記20170829

大学のとある課で職員をしている。
諸事情で、ある教授を秘密裏に毒殺することが課内で決定された。
当然バレたら大変なので、極めて密やかに計画を立てていく。

ある日、一人の男子学生が課に訪ねてきた。彼とは普段、世間話をする程度の仲である。
曰く、高性能のボイスレコーダーを買ったので自慢しに来た、とのこと。

ボイスレコーダーにイヤホンを挿して、予め録音してきたという音源を聴いてみる。そこに録音されていたのは、一般的なボイスレコーダーの用途で想定される「声」ではなく、「歌」だった。複数人の子供たちが歌う、古いわらべ唄のような歌で、曲調にどこかおどろおどろしさ、というか、居心地の悪さを感じる。

歌詞をよく聞くと、我々の計画内容を暗に示唆する内容だということに気が付いた。

いい音質だねえ、とか言いながらポーカーフェイスを装うが、背中にじっとりと汗をかいているのを感じる。人を殺めることに対する後ろめたさは最後まで起こらなかった。

2017-08-26

日記20170826

実家に居る。
二階の自室の窓から外を眺めると、舞台装置のスモークのようなものが、ちょうど二階の位置まで一面に広がっている。
よく見るとそれはスモークではなく水で、気付かない間に降った大雨で二階位置まで浸水していたようだ。ここまで浸水する程の大雨なのに気が付かないとは迂闊だった。

母が犬の散歩中に雨に降られたらしい。
大丈夫かな、と思うが早いか、二人とも帰ってきた。
ずぶ濡れだったが、二人とも極めて平然としていて、母は当たり前のように「ただいまー」と言っている。安心。

またとない機会なので、カヌーに乗って近所を探索することにした。
町に出てみると、同じようにカヌーに乗って移動する人が何人か居て、やはり考えることは皆同じだな、と思う。

たまたまこの水位に入口を構えるケンタッキーフライドチキンを見つけたので、カヌーのまま中に入る。
ドライブスルーのように、カヌーに乗ったまま食べ物を購入できるお店が沢山あれば楽しいのに、と思う。新たなビジネスチャンスを感じる。チキンの味はふつうだった。

2017-08-03

日記20170803

友達と森の中を歩いている。崖下には穏やかな川が流れている。涼しくて気持ちが良い。

一通り探検したところで自分たちの陣地に戻ってみると、待っててくれているはずの人が居らず、代わりに全長5メートルくらいの巨大なワニが一匹ぽつねんと佇んでいた。
恐る恐る近づいてみるとあちらもこちらににじり寄って来る。

さすがに恐かったが、友達の前で怖気づくのは格好悪いので、しゃがんで待ってみると、膝の上に乗ってきてうっとりしている。
みると小刻みに揺れている。震えている、というより、犬が尻尾を振るような動作に近いものを感じる。恐らくワニの好意の示し方はこんな感じなんだと思う。

とにかくとてもいいやつだということが分かった。昔ワニ肉を食べたことがあるので申し訳なく思った。